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リスティング広告を改善する7つのポイント!課題別の改善例をご紹介
リスティング広告は、ユーザーが検索したキーワードに合わせて広告が表示されるため、確度の高いユーザーの獲得に適しているといわれています。
リスティング広告を活用し、取り扱っている商材やサービスの集客を目指している企業は多数存在しますが、競合の存在によって、なかなか成果を出せず苦労している企業も多いのではないでしょうか。
今回の記事では、リスティング広告の改善の流れから確認すべきポイント7選を課題別に解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。
リスティング広告の結果を出せない人が陥りやすいポイント
リスティング広告の結果を出せない人が運用の中で陥りやすいポイントを4つ挙げています。
自社の広告運用状況と併せて確認をしてみましょう。
自社の課題から目標が設定できていない
リスティング広告を用いて自社がどのような課題を解決したいか、目的や目標を明確にできていない人も多いのではないでしょうか。
まず、リスティング広告を含む運用型広告で成果を伸ばすには、適切なターゲティングの設定や広告クリエイティブの質を上げることが優先とされています。
目標設定に誤りがある状態で広告運用を行うと、最大限効果を出すことは難しいでしょう。
運用者が陥る例としては「根拠のない希望的観測を含んだ目標設定」や「過去の設定を検証せず無条件に受け入れて運用する」など広告で使われる各指標のみに注目し、実現可能な数値を考慮しない点が挙げられます。
予算が足りず、十分なクリック数を獲得できていない
リスティング広告は、オークション方式でクリック単価が決まります。
キーワードによっては、競合が多い業界での広告出稿は、入札価格が高騰しやすくなります。
予算が足りない場合では、競争が激しいキーワードを選択すると、競合他社に比べて露出回数が減ってしまい、十分なクリック数を獲得できない可能性もあるでしょう。
予算の平均値としては、リスティング広告に出稿する費用は平均月20万円からといわれており、大企業になると月のリスティング広告費は、数千万円以上の予算で運用しているケースもあります。
効果が出るキーワード選定をしていない
キーワード選定で、出稿する目的や目標、ターゲットが明確ではないと適切な広告配信が行えません。
仮に自社がターゲットを明確に設定できていないとします。
そうなると、キーワード選定においてターゲットが明確ではないため、スモールキーワードを設定できず、ビックキーワードで広告を出稿することが増えるでしょう。
しかし、ビッグキーワードは競合が多い中で戦う必要があるため結果として、広告費が無駄になりやすい状況になりかねません。
他にも、自社で新たなサービス名や商材名をキーワードとして設定すると、検索されることが少ないため、広告表示されにくくなります。
ランディグページ(LP)や広告クリエイティブの検証が充分でない
LPに遷移したユーザーが求めていた内容と違い、結果に繋がらないことがあります。
掲載後の目標を掲げず制作を行ってしまうと「ユーザーのニーズ」や「商材がLP運用に適しているかどうか」など、適切な結果を得ることができません。
そのため、運用者はどのような基準をもとにフィードバックや改善をして良いか分からなくなります。
リスティング広告の効果改善を行うための流れ
リスティング広告の効果を改善する流れに関して3つ挙げています。
運用がうまくいっていない方は、以下の内容を意識して改善に取り組みましょう。
1.ゴール(目標)を明らかにする
リスティング広告運用の担当者は、改善を実施する前に目的と目標を設定し、確認を行いましょう。
具体例として以下が挙げられます。
・取り扱っている商材やサービスをどのようなユーザーに届けたいのか?
・なぜ自社で扱っている商材を運用するべきなのか?
・どうすればターゲットに届けることができるのか?
・目的が達成したといえる状況は?
広告運用の目的が「運用すること」とならないよう、上記のゴールを明確にし適切なターゲットへ広告配信を実施しましょう。
2.問題箇所を特定し課題の原因を分析する
運用の目的や目標を明確にしたら、達成の妨げとなっている課題を見つけましょう。
例えば、リスティング広告を用いて新規商談数を増やすという目標(多くの場合は「コンバージョン」)を設定します。
コンバージョン改善の考え方として以下の通りです。
・コンバージョン数 = クリック数×コンバージョン率(CVR)
さらにクリック数を増やすためには、「広告の表示回数(インプレッション)の増加」や「クリック率(CTR)を高める」必要があります。
現状の広告数値と目標数値を擦り合わせることで改善点が見つけやすくなります。
3.改善案を出し、実施する
自社の課題をリスト化した後は、目的や目標に向けて改善していきます。
状況や内容によってすぐ効果は出ることもありますが、一般的にリスティング広告の効果が表れる期間はおおよそ3ヶ月から6ヶ月が一つの目安です。
この期間内はデータを蓄積させるため、PDCAを回しながら成果が出るポイントと出ないポイントをテストして分析しましょう。
リスティング広告を改善するための7つのチェックポイント
陥りやすいポイントや改善の流れが理解できたら、実際に改善に取り組みましょう。
7つのチェックするポイントを設けていますので、自社の広告運用と照らし合わせて確認してみてください。
1.目標の確認と設定
まずは目標の確認と設定、洗い出した課題改善に向けて分析を行いましょう。
自社の課題に対して優先順位をつけ、目標を設定
具体的な目標数値として、企業がリスティング広告を運用するのであれば、売上目標を立てましょう。
リスティング広告を活用し「この商品やサービスの売上をどの位立てることができるのか」という具体的な数値を持ってくることで効果測定と課題改善を実施しやすくなります。
併せて、リスティング広告にかけられるコストにも目標値の設定が必要です。
洗い出した課題改善に向けて実施と分析を行う
インプレッション数やCTR、CVRなど各種数値の改善を行うためには分析を行いましょう。
ちなみに、各種数値は以下のような相関関係となっています。
どの数値を改善するか明確にすることで、自社が掲げる目標に近づくことができます。
2.予算(コスト)確認
広告運用を行うためには、成果目標から予算を決めましょう。改善を行う中で予算の配分にも注意が必要です。
1日(1ヶ月)の予算単価を設定
リスティング広告に最低出稿額はありません。そのため、成果目標から予算を決める必要があります。
ただし、掲載の目的が定まっていれば予算設定は非常にシンプルになるため、以下の式で表すことができます。
・予算 = 目標顧客獲得数(CPA)×目標コンバージョン数(CV)
例えば、目標CPAを7,000円、目標CVを100件とした場合、必要予算は以下の通りです。
予算 = 7,000円 × 100件 = 70万円
上記で求めた予算の消化スピードなど進捗状況を確認しましょう。
時々、設定した日に予算を全部消化してしまい、残り期間の広告掲載が出なくなることもあります。
途中で広告の掲載が出来なくなることに注意して運用をしましょう。
成果の悪いキャンペーンに予算が配分されていないか確認
キャンペーンを改善をする中で大切なことは、成果に繋がりにくいキーワードやグループへの予算を減らし、効果の高い広告へ予算を再分配することです。
ただし運用時は、設定した各指標が想定からズレることがありますので、予算にも余裕を持たせ柔軟に対応することもポイントになります。
広告の出稿を最大限生かすため、PDCAを回して指標の値が良くなってきたところで予算を分配するなど、運用初期は慎重に進めていきましょう。
3.広告表示される回数を増やし、インプレッション数(Imp)を伸ばす
登録キーワードに対して、広範囲で広告を表示したり、ピンポイントで広告を表示したりと、広告範囲が調整できる設定を「マッチタイプ」といいます。
例えばキーワードを部分一致で登録すると、関連キーワードにも広告が掲載されるため、広範囲でカバーするのには有効です。
しかし、意図しないキーワードにも掲載されるため、無駄にクリックされてしまうデメリットもあります。
マッチタイプを見直して効率よくユーザーに届けるよう意識しましょう。
キャンペーンの予算を引き上げる
リスティング広告は設定した「1日の予算」の範囲内で金額が収まるようコントロールされています。
そのため、1日の予算を増額することで、幅広いユーザーに広告を表示させることができるようになり、結果としてImpの獲得に繋がります。
品質スコアの向上や入札単価の引き上げを目指す。
リスティング広告の掲載順位は、広告の品質である「品質スコア」や入札単価によって構成される「オークション形式」によって決まります。
品質スコアはキーワードに対する評価を10段階で表す指標であり、広告・キーワード・LPなどそれぞれの関連性によって変動します。
ユーザーに最適な広告と判断された場合、掲載順位が上位になる可能性も高いです。
さらに、入札単価が高い広告は、上位掲載の可能性が高くなります。
入札単価を引き上げ、上位掲載を狙うという手法もあることを把握しておきましょう。
4.明確なペルソナ設定を行いクリック率(CTR)を上げる
CTRを上げるためには、以下3つのポイントが重要となります。
広告文がターゲットとニーズとあっているか確認
自社が立てる目標を達成するためには、ターゲットを精査しましょう。
ターゲットを明確にするためには、ペルソナを作成することがお勧めです。
明確にすることで「ユーザーが検索するキーワード」や「どんな広告文に興味を示すのか」を想定できます。
また、商品やサービスの訴求するポイントとターゲットを照らし合わせ、興味を抱かせる内容の広告文を記載しましょう。
キーワードと広告文を一致させる
ユーザーのニーズを反映させたキーワードと広告文が適しているか確認しましょう。
求めている情報を適切に提供することで、結果的にクリック率(CTR)は向上します。
例えば、広告文には「〇%が満足」や「〇円キャッシュバック」といった具体的な数字を取り入れることを意識しましょう。
なお、広告文を作る際は「景品表示法」や「薬機法」などの法律に抵触しないよう注意が必要です。
併せて、検索キーワードを広告文に使用することで、ユーザーに「欲しかった情報」と認識され広告効果が高まります。
検索ボリュームを広げすぎない
リスティング広告は、メインキーワードだけでなく3語以上のキーワードを掛け合わせた「ロングテールキーワード」を使って出稿するようにしましょう。
例えば「転職サイトのおすすめを知りたい30代の女性転職希望者」をターゲットとした記事を執筆した場合、キーワードボリュームはそれぞれ以下の通りとなります。
- 転職サイト おすすめ:22,200回
- 転職サイト 30代 女性:320回
上記のように、同じようなターゲットを獲得する目的であると、検索ボリュームを絞ることで約1/70まで減少します。
具体的なキーワードを選ぶことで、競合サイトが少なくなり狙ったターゲットの獲得と広告を出稿した時の上位掲載がしやすくなるため、検索ボリュームは大きくしすぎないようにしましょう。
5.ターゲットに対してコンバージョン率(CVR)上げるための改善
広告運用の最終目的は、どれだけCVを上げるかということだといえます。
CVRを上げるためには、以下3つのポイントが重要となりますので、参考にしてみてください。
ランディングページ(LP)の改善を行う
LPは広告の遷移先となるウェブページであり、品質や魅力を高めることでCVRの改善が見込めます。
具体的には以下を確認しましょう。
- CTRの高いキーワードを参考にLPの改善を行っている
- ターゲットのニーズに適した内容
- CTAの配置や読み込み速度など使いやすい仕様となっている
- 興味が沸くファーストビューとなっている
- コンテンツの充実化
これらを重点的に意識し、LP改善を行うことでCVRが上がります。
キーワード設定を見直す
CVRを上げる場合には、ターゲットと異なる検索キーワードで広告が表示されていないか確認しましょう。
例えば、自社の広告で「ペットホテル」のサービスに関する広告を配信したとします。
その場合「ペットホテル 表参道」といった具体的キーワードを設定した場合、自社のターゲットが明確となり、ユーザーが求めている内容を提供できます。
しかし、「ペットホテル 東京都」など自社のターゲットから遠くなりやすいキーワードは、思い切って削除することも重要です。
広告文を見直す
広告文に興味を示してユーザーがLPに遷移したが、ユーザーが求めている内容とは違うと判断して離脱してしまうこともあります。
そのような評価を避けるため、使用したキーワードは広告文に盛り込み、LPとの親和性を高めましょう。
媒体がそれぞれの親和性を低いと判断してしまうことで、広告の上位表示がされにくくなります。
ポイントとして、ユーザーニーズを満たすか、訴求ポイントがズレていないか、LPと広告文に違和感は無いかなどの見直しをしましょう。
6.クリック単価(CPC)の費用対効果を高める
CPCを抑えることで、広告の費用対効果が上がります。
以下、費用対効果を上げるためには、2つのポイントを見直してみてください。
出稿キーワードを見直して、費用を抑える
検索ボリュームの大きいキーワードは、多くの競合も出稿しているため、比例してCPCが高くなる傾向があります。
例えば「カードローン」というキーワードでは、月間検索数が60,000回ほどあり、CPCが高騰しやすいキーワードであるので、クリック単価は5,000円とかなり高額です。
広告予算を気にせず使える企業であれば問題ありませんが、限られた予算で効率的に運用するのであれば、低いクリック単価でコンバージョンしやすいキーワードを狙いましょう。
その時は「マッチタイプ」を変更することで、無駄クリックの減少と単価改善に繋がりやすくなります。
品質スコアを上げる
品質スコアは、キーワードごとに10段階の評価が設定されておりこの評価が高くなるほどCPCが安くなり、かつ広告掲載順位が上がりやすくなります。
品質スコアは広告順位への影響度が大きく、以下の式の通りです。
・広告順位 = 入札価格×品質スコア
入札価格が低かったとしても品質スコアが高いと広告の上位に掲載されやすくなります。
7.リスティング広告が改善しない原因はアドフラウドの可能性かも
り
今まで挙げた施策を試しても、リスティング広告の数値改善に繋がらなければ、アドフラウド(広告不正)の被害に遭っている可能性があります。
以下も確認してみてください。
リスティング広告を効果改善させたアドフラウド対策の事例
アドフラウドは、企業の広告費を搾取する不正行為です。
リスティング広告において、不正クリックにより無駄に広告費を消化し、さらには広告経由のCVRに悩まれている企業も年々増加しています。
同じように、リスティング広告の成果に悩まれている企業は、アドフラウドを疑いましょう。
こちらに関して詳しい内容は、以下の記事からご覧いただけます。
>>CPC高騰でお悩みのマーケター必見!月260万円広告費を削減し、広告改善を実現した事例をご紹介
まとめ
本記事では、リスティング広告の改善ポイントや流れ、チェックポイントなどを解説しました。
リスティング広告は絶えず改善を行うことで、広告効果の最大化が望めます。
今回解説したチェックリストを参考にし、定期的に分析と成果を出せる運用を続けてみましょう。
また、リスティング広告の運用においても多くのアドフラウド被害が検知されています。
アドフラウドに関してSpider AFが調査を実施したところ、2022年には広告予算の最大32%がアドフラウドと判定されるケースがありました。
広告費を抑えるために、まずは不正クリックの被害にあっていないか確認しましょう。
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