【リスティング広告編】CPC(クリック単価)高騰の原因と対処方法

リスティング広告は、最小限の予算で最大の運用成果が求められます。そのため、どれほどCPCを下げられるかが焦点となります。
そこで今回はリスティング広告でCPCが高騰する要因から対処法まで詳しく解説していきます。
なお、本記事は3部作構成となっています。ディスプレイ広告、SNS広告についても別の記事で解説しているので、気になる方はぜひチェックしてみて下さい。
【関連記事】【SNS広告編】CPC(クリック単価)高騰の原因と対処方法
【関連記事】【ディスプレイ広告編】CPC(クリック単価)高騰の原因と対処方法
クリック単価(CPC)の決まり方:リスティング広告編
リスティング広告はオークション形式でCPCが決定します。オークション形式のため、当然ながら人気ジャンルのキーワードはクリック単価が上がりやすい傾向です。
具体的な算出方法は下記のとおりです。
※広告ランクとは
Google広告での呼称。Yahoo!広告ではオークションランクと呼びます。広告の掲載順位を決める際の基準値として用いられます。
※品質スコアとは
クリック率、キーワード、広告の関連性などをもとに広告の品質を数値化したものです。
競合他社の広告ランクと自社広告の品質スコアによって、出稿するキーワードのCPCが決定します。
【関連記事】Google広告スコアの仕組み&品質スコアの改善施策11つ
CPCが高騰の原因は、競合参入とアドフラウドが主要因

ではこのCPCがリスティング広告において高騰しやすい理由はどのようなものがあるのでしょうか?
ここでは主に考えられる原因を以下で紹介していきます。
CPCが上がる理由その1.複数競合の参入
最大の原因は、複数の競合が参入することにあります。
CPC算出方法にある「掲載順位が1つ下の広告の広告ランク」は、競合の入札した金額によって決まり、競合が複数参加すればするほど需要と供給のバランスから入札金額も上がりやすいため、CPCが高騰しやすくなるのです。人気キーワードのジャンルに広告を出稿する場合は、CPCが高額になりやすいため注意が必要でしょう。
また新規参入した競合がより高い品質スコアを得た場合、相対的に自社の品質スコアが下がりより高いクリック単価で入札しないと掲載位置を維持できなくなることも、CPCが上がる理由として考えられます。
CPCが上がる理由その2.「年間1,000億円以上の被害額」アドフラウドの影響
CPC高騰は、アドフラウドの影響もあります。
アドフラウドとは無効なインプレッションやクリックの繰り返しにより広告費を搾取する不正行為のことです。リスティング広告で発生する事例としては、ボットを使った大量クリックや競合他社からの嫌がらせを目的としたクリックがあげられます。
年々被害が急増しており、2023年では年間を通して日本国内のアドフラウドの被害額が1667億円超えと推定されています。
【関連記事】アドフラウドとは?広告詐欺・不正広告の種類や仕組み、対策の成功事例を解説
【関連記事】リスティング広告運用で気をつけたいアドフラウド被害!対策方法を紹介!
「うちは大丈夫」と思っていた広告主ほど、アドフラウドが見つかっています
多くの広告主が、最初は「運用体制もしっかりしているし、アドフラウドの影響は小さいはず」と考えています。
しかし、Spider AFで実際にアカウントを診断してみると、
- 想定以上の無効クリックが見つかった
- 一部キャンペーンでは数%以上が不正クリックだった
といったケースも少なくありません。
CPC高騰の背景に、「競合増加だけでは説明できないクリックの増え方」がある場合は、一度アカウントの中身を可視化しておく価値があります。
まずは自社アカウントの今を知るところから始めませんか?
【関連記事】自社ブランドの価値を守る!年間1.5億円の被害を防いだ無効トラフィック対策
CPCが上がる理由その3.広告プラットフォームのアルゴリズムの変化
広告プラットフォームの入札システムのアルゴリズムに変化がおきた場合も、CPCが上がる理由として考えられます。
広告プラットフォームのアルゴリズムはブラックボックスですが、定期的に入札システムもアップデートが行われているでしょう。そのため、新たな競合の参入が確認できず、アドフラウドの被害にもあっていない場合は、入札システムのアルゴリズムの変化によって、CPCが高騰していると考えてよいでしょう。
リスティング広告のCPCを改善する方法4選

それでは実際にリスティング広告でCPCを改善する方法について4つ紹介します。
1.入札単価を下げる
入札単価を下げれば、その価格以上にCPCが上がることはありません。ただし、この方法を用いると、広告が表示されにくくなる可能性があります。入札単価は、広告表示の掲載順位を決める要素のひとつです。
基本的に入札単価が高いほど掲載順位が上がり、広告が表示されやすくなるので、入札単価を下げればそれだけ広告の掲載順位が下がり、広告表示がされにくくなります。この点はバランスをみながら検討しましょう。
2. キーワード選定の見直し
キーワード設定の見直しもCPCを下げるのには重要な要素のひとつです。CPCの高い人気のキーワードを中心に設定している場合は、検討してみてください。
CPCを抑えつつもコンバージョンに近くなるようなキーワードを設定することで、成果を維持しつつCPCを下げることが可能でしょう。
どのキーワードがコンバージョンに近いかなどのデータは、一朝一夕ではなかなか手に入りません。ある程度の期間広告運用をした後に、どのキーワードがコンバージョンに近いかを把握しながらCPCが安いキーワードを選定するなど、継続的に検証と改善を繰り返しましょう。
3. 品質スコアの向上
品質スコアを向上させることでCPCを改善できる可能性があります。
品質スコアを改善させるにはこの3つの評価を上げることが必要です。
- 推定クリック率
- キーワードと広告文との関連性
- ランディングページの利便性
現在の評価は、Google広告管理画面の各キャンペーン画面から確認できます。
低評価の広告を改善してみましょう。またこの品質スコアは広告の表示されやすさにも影響されるので、品質スコア向上させることで広告成果にもつながるでしょう。
4. アドフラウド対策ツールの導入

CPC高騰の原因が「競合参入」や「キーワード戦略」だけなら、 入札単価の調整やキーワード見直しである程度コントロールできます。
しかし、
- クリックは増えているのにCVがついてこない
- 特定の時間帯・地域・キャンペーンだけ、異常にCPCが高い
- 検索語句レポートに不自然なキーワードが紛れ込んでいる
といった兆候がある場合、 アドフラウド(不正クリック)がCPC高騰を押し上げている可能性があります。Google広告やGAのログを1件ずつチェックしていくこともできますが、運用担当者だけで精度高く見抜くのにはどうしても限界があります。
そこでおすすめなのが、 アドフラウド対策ツールを使って、アカウント全体を自動で診断する方法です。
Spider AFのアドフラウド無料診断では、リスティング広告のクリックデータをもとに、
- どのキャンペーン/広告グループで不正クリックが多いか
- どの程度の広告費がアドフラウドに流出しているか
を可視化できます。
「うちは大丈夫」だと思っていた企業でも…
最初は「運用もちゃんとしているし、うちはアドフラウドの影響は少ないはず」と考えていた広告主でも、実際に診断してみると
- クリックの20%がアドフラウドだった
- 特定のキーワードだけ、想定以上の不正クリックが発生していた
という結果が出ることもあります。
「自社は大丈夫」という前提のまま入札単価だけ上げ続けてしまうと、 不必要なクリックにまで予算を上乗せしてしまうリスクがあります。
「今は忙しい」運用担当者の方へ
アドフラウド対策は「重要だけど緊急ではない」カテゴリに入りやすく、 どうしても他の施策の陰に隠れてしまいがちです。
Spider AFの無料アドフラウド診断なら、
1. SpiderAFトライアル設定画面でGoogle広告アカウントと連携
2. SpiderAFのタグを設置(GTM連携なら数クリックでタグ設置可)
といったステップで、 数分・10クリック前後で診断をスタートできます。日々の広告配信は止める必要がなく、 「まずは診断だけ走らせて、結果を見てから対策を検討する」という進め方も可能です。
まとめ
競合が複数参入するジャンルのキーワードは、どうしてもCPCが高騰しやすくなります。
- 入札単価の見直し
- キーワード戦略の改善
- 品質スコアの向上
といった打ち手に加えて、 アドフラウド(不正クリック)をどれだけ抑えられるかも、CPC改善の重要なポイントです。
- 「業界的にCPCが上がっているだけだろう」と感じている方
- 大きなトラブルは起きていないので、対策を後回しにしていた方
ほど、一度アカウントを診断してみる価値があります。
Spider AFの無料アドフラウド診断では、
- どのキャンペーンでどれくらい不正クリックが発生しているか
- どの程度の広告費が無駄になっている可能性があるか
を可視化することができます。
競合が複数参入するジャンルのキーワードはCPCが非常に高騰しやすいです。広告設定の最適化やアドフラウド対策を実施しCPCを改善しましょう。













