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アドフラウドとは?不正広告の種類・成功事例・対策効果など徹底解説!
デジタル広告の普及とともに、企業のマーケティング予算に占めるオンライン広告の割合は年々増加しています。その一方で、広告費の一部が「アドフラウド(広告詐欺)」によって不正に搾取される問題も深刻化しています。
この記事では、アドフラウドの基礎知識を解説するとともに、企業が取り組むべきアドフラウド対策の方法や成功事例、活用できるツールについて詳しく紹介します。
アドフラウドとは
アドフラウドとは、ウェブ広告におけるインプレッションやクリックなどを水増しし、広告費を搾取する不正行為を指します。
広告詐欺・広告不正とも呼ばれています。2024年の統計では、国内だけで累計被害額が年間1,316億円以上となっており、この広告費が正しく利用されず成果につながらないユーザーや配信面で消化されています。
経済的な損失にとどまらず、アドフラウドが発生することで、計測した配信データにノイズが発生し、マーケティングにおいて誤った意思決定を行う原因にもなります。
アドフラウドには多様な手口があり、たとえば「ボット」によるクリック詐欺や、広告が見えない状態でユーザーに表示させる「隠し広告」などが挙げられます。
また、アドフラウドは「アドベリフィケーション」の要素の一つであり、「ブランドセーフティ」や「ビューアビリティ」と並んで広告主やマーケターにとって重要な課題です。
これらの要素は、広告が適切な環境で表示されているか、実際に目に触れたユーザーに届いているかを検証し、広告効果の最大化を図るために利用されます。
アドベリフィケーションとは
アドベリフィケーションとは、インターネット広告が適切なサイトに掲載されているか、またどれくらいの頻度で見られているかを検証するプロセスです。アドベリフィケーションの主な要素は、以下の3つです。
アドベリフィケーションが必要な背景には、DSPおよびアドネットワークの普及があります。DSPやアドネットワークは、広告在庫の買い付け・広告配信・ターゲティングを一括で行います。そのため、広告の最適化が容易になりました。
しかし、DSPやアドネットワークでは広告主が広告の配信先を把握しきれません。そのため、望ましくない掲載先に配信されるリスクも増しました。これにより、アドベリフィケーションで望ましい掲載先に広告が掲載されているか検証することが重要です。
関連記事:『アドフラウドとアドベリフィケーションの関連性!アドフラウド対策方法なども解説』
アドフラウドの仕組みを解説
アドフラウドの仕組みは、主に次のような流れで行われています。
悪意のある業者やハッカーは、このように広告料が支払われる仕組みを悪用し、不正に金銭を得ています。
アドフラウドが危険な理由
アドフラウドが恐ろしいのは、詐欺の被害に広告主が気付きにくいという点が挙げられます。まったく気付かず、長い期間にわたって不正に広告費を騙し取られている企業も少なくありません。
運良く気付いたとしても原因の特定や、被害を食い止めるのは困難です。しかし、アドフラウドを放置すれば、広告費が圧迫されるだけでなく、本来届けられるはずのユーザーへ広告が表示されないようになります。
成果の上がらない不正広告に対して、広告費を払い続けるのはビジネスにおいて大打撃です。
つまり、アドフラウドの被害に遭うと、余計な広告費を払わされると同時に、新規契約や売上向上の機会を逸することになるでしょう。
アドフラウドの種類
アドフラウドの代表的な手法は次の3種類です。
それぞれ詳しく解説します。
隠し広告
隠し広告とは、ユーザーに見えないように広告を配置し、広告の配信数を水増しする手法です。
その中でも、使用されている手法は主に次の3つ。
いずれの手法も広告は、ユーザーの目に触れていないにもかかわらず、表示されたと認識されてしまいます。
そのため、広告主は成果の出ない広告のために、無駄な広告費を払うことになるのが問題です。
ブラウザの自動操作
ブラウザの自動操作とは、ブラウザ機能をbotによって自動で動かし、ページ閲覧などを不正に操作する手法です。
botプログラムはページ閲覧の偽装だけでなく、広告を何回も大量にクリックするタイプや、一定の期間ごとに広告をクリックするものもあります。
また、自動で広告主のサイトにアクセスし、リターゲティング広告を表示させるタイプのbotなど、様々なタイプが存在します。
不正な広告挿入
不正な広告挿入は、ブラウザのツールバーや拡張機能を操作し、ユーザーが閲覧しているサイトに表示された正常な広告を、不正な広告に差し替えて不当に利益を得る手法です。
元々表示されていた正常な広告が表示できなくなるため、そちらの広告主にも被害が及ぶこともあります。
他にも、既存の広告に不正広告を重ねて挿入したり、広告の存在しないページに広告を挿入したりする手法なども。
このアドフラウドは、広告主ではなく広告メディア側が被害を受けるというのも特徴です。
今回解説したアドフラウド以外にも、悪徳業者やハッカーが使う不正な手法はいくつもある上、常に新しい手法を編み出しているため対策は難しくなっています。
アドフラウドの手口について、詳しくはこちらの記事をご参照ください。
【関連記事】ネット広告詐欺であるアドフラウドはどのような手口で行われる?その手法9つ
アドフラウドの被害規模
日本の市場では、デジタル広告の約5.0%以上がアドフラウドとなっていた可能性があります。
2022年のデジタル広告市場の推定値は2兆6,709億円と言われています。
この金額から計算すると日本におけるアドフラウドの推定年間被害額は1,335億円以上と推測。
今後もデジタル広告の規模が増えると予想されており、それに連れてアドフラウドの被害額も増加の一歩を辿ると考えられます。
アドフラウド対策の成功事例
成功事例1.「ROAS」「CPA」「ROI」の改善効果
アドフラウド対策の成功事例一つ目は、5,000万ダウンロードを突破したニュースアプリ「SmartNews」は、新規ユーザーの獲得を狙うために、Web広告を利用しています。
新規ユーザーの獲得単価を測定して、広告運用の効率化を図っていました。
過去にCPI広告を行った際にインストールの50%以上がアドフラウドと疑われる事象が発生しました。
CPI広告を行うにはアドフラウド対策は必須と考え、Spider AFを導入しました。検知した不正クリックを除外していくことで、新規ユーザーの獲得単価は低くなり、成果としてROAS160%となり、大幅な改善が実現しました。
【関連記事】リスクを最小限に抑えCPIメニューにチャレンジ!ROAS160%改善したアドフラウド対策?
成功事例2.アドフラウド対策によって構築できた守りの体制とROAS改善
アドフラウド(広告詐欺)対策ツールを検討するようになったきっかけは代理店まかせの運営からインハウスを強化する為でした。
自身で広告運用をしている限り問題はなさそうに思えたものの、実際にSpider AFの無料トライアルで調べてみたところ、アドフラウドが発生していることを認識して驚きました。
積極的な広告・マーケティング展開を攻めと捉えるならば、アドフラウド対策は広告運用の守りです。
より積極的に消費者の方に弊社の価値を届けるためには、この守りを固めることが重要です。弊社では守りの体制を固めるために、Spider AFを活用しています。
Spider AFの導入で、ROASも改善しました。CPAは30%改善が見られています。
これは広告代理店の利用からインハウスに切り替えたことも理由の1つですが、Spider AFによって無効な配信を止めたことも要因として捉えています。
【関連記事】アドフラウドを防止し、攻めのインハウスマーケティング体制を実現できた理由?
成功事例3.アドフラウド調査時間の短縮
アドフラウド対策の成功事例三つ目。
成果報酬型の広告配信サービスを提供しているアイモバイルアフィリエイトは、アドフラウドの被害に遭っていることが判明して、新規案件の受注が難しくなってしまったのです。そのため、アドフラウド調査・対策を自社で行っていました。
アドフラウド調査には莫大な時間をかかっており、業務負荷が大きくなったため、アドフラウド対策のアウトソーシングを利用。
プロにアドフラウド調査・対策をお任せすることで、今まで発見できなかったアドフラウド(広告詐欺)が発見できるようになり、調査時間の短縮に成功しました。
タイムリーな媒体のアドフラウド精査が行えるようになり、広告主から信頼を獲得しています。
【関連記事】[ SpiderAF導入事例 ] データの可視化により不正調査の時間が1/4へ! 株式会社アイモバイル
アドフラウド対策を依頼するメリット
アドフラウド対策は自社でも行えますが、専門知識が必要になります。また、Web広告の規模が大きくなると各工程が大変になっていくでしょう。
そのため、アドフラウド対策を専門とするセキュリティ会社に相談をしてみてください。ここでは、アドフラウド対策を依頼するメリットについて解説します。
1.Web広告の効果改善ができる
Web広告運用で効果が見込めない場合は、不正クリックによって広告費が消費されている可能性があります。
アドフラウド対策を行うことで、Web広告の効果が改善されるケースは多いです。
そのため、Web広告で効果が得られずに悩んでいる方は、アドフラウド精査してみることをおすすめします。
2.最新の不正手口の対策が行える
アドフラウド(広告詐欺)の手口はさまざまです。大きく分類すると「ハッカー」「ボット」「感染した消費者の端末」から不正クリックはされます。
手口は巧妙化してきており、毎年、トレンドは異なります。これらのトレンドを理解した上でアドフラウド対策を行わなければいけません。
しかし、アドフラウド対策を専門とするセキュリティ会社に依頼をすれば、最新手口の対策まで行ってもらえます。
3.カウンセリングが受けられる
アドフラウド対策を依頼できるセキュリティ会社は、アドフラウド対策だけではなく、カウンセリングも行ってくれます。Web広告運用の現状、アドフラウド対策の効果など。そのため、Web広告効果を見直したい方におすすめです。
また、どのような手口で不正クリックされているかを教えてもらえるため、セキュリティ知識も身につきます。社内で運用しているWeb広告の健全化のために、専門業者に依頼することをおすすめします。
アドフラウド以外の主な不正広告
Web広告業界において、ブランドセーフティとビューアビリティはアドフラウドと同様、解決に向けて検討すべき問題です。
ここでは、ブランドセーフティとビューアビリティについて、詳しく解説します。
ブランドセーフティ
ブランドセーフティとは、不適切なサイトやコンテンツに広告が掲載される問題を指します。売上の向上を目的としてプロモーションを行っても、被害に遭うと逆効果です。
広告主の意図とは関係なく広告が掲載されてしまうため、気が付かないうちにブランド毀損へ繋がっているケースがあります。
<ブランド毀損の恐れがある広告の組み合わせ例>
その他、勝手に反社会勢力が運営するサイトやコンテンツへ広告を出されてしまうと、広告費が反社会活動への資金提供として支払われることになります。
その結果「反社会勢力のスポンサー」と、消費者が疑念を抱いてしまう恐れがあるため、注意が必要です。
【関連記事】ブランドセーフティとは?必要とされる理由・事例・対策をまとめて解説
ビューアビリティ
ビューアビリティとは、ユーザーは広告を見ていないのに、見たものとしてカウントされる問題を指します。
正確には配信インプレッション全体の中で、実際にユーザーがその広告を閲覧できる状態にあった、インプレッションの占める割合のことです。
一般的に、ビューアブルインプレッションにカウントされる条件は「広告の50%以上の範囲が連続して1秒以上連続で表示される」と決められています。
しかし、多くのユーザーは、下部エリアに表示されている広告までたどり着く前に、ページから離脱することが大半です。
この時、画面下部に掲載している広告は、ユーザーが見ている画面に表示されていません。にも関わらず、広告はファストビューの時点で掲載されたことになるため、画面に表示されていなくても、課金されてしまいます。
ビューアビリティとはこのような問題を解決し、適切な広告配信を行った際のパーセンテージを指します。
※ビューアビリティの計算式
ビューアビリティ(%)=ビューアブルインプレッション数÷インプレッション数
【関連記事】ビューアビリティとは?関連性の深いアドフラウドやブランドセーフティ対策も解説
アドフラウド対策は必須
アドフラウド対策が必須になった理由として、これまではWeb広告の出稿をすれば、効果が得られました。
しかし、アドフラウド(広告詐欺)が増えてきており、不正クリックによる広告費の消費がされているのです。
目的を持って、アドフラウド対策をすれば、正規のユーザーからのアクセスが集まり、広告効果が改善されるかもしれません。
また、社内情報を守るためのセキュリティ面からも、アドフラウドに関する知識を持っておきましょう。
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◆広告効果が出ないのはアドフラウド(広告詐欺)が原因かも
広告運用は様々な効果検証が必要となってきます。ただ、どんなに見直しを行っても効果が出ないことがあります。
もしかしたら、それはアドフラウド(広告詐欺)が原因かもしれません。
アドフラウドは広告主から不正に広告費を搾取し、その企業の広告費の流入先が実は反社会勢力に流れている可能性も。
実際にアドフラウドどのような手口かは以下の記事をご覧ください
【関連記事】ネット広告詐欺はどのような手口で行われる?アドフラウドの手法9つ
▶︎▶︎2024年アドフラウド調査レポートを公開しました◀︎◀︎
Spider Labsの最新アドフラウド調査レポートを公開しました。
今回のSpider AFでの調査では2023年の1年間で解析したウェブ広告の29億2,500万クリックのうち、約4.9%にあたる1億4,332万クリックがアドフラウドであることが判明。これはおよそ71億6,625万円(1クリックあたり50円で計算)規模のアドフラウド被害があったと推測しております。
他にも新たに検出されたアドフラウド被害事例や、詳細数値が無料でご覧いただけます。
ぜひ以下リンクよりご覧ください。
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