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リスティング広告とは?メリットや費用、運用方法をわかりやすく解説
Web広告にはさまざまな種類がありますが、リスティング広告にはどのようなメリットがあるのでしょうか?自社に最適な広告であるかを判断するために、リスティング広告の特長について理解しておきましょう。
今回はリスティング広告について解説します。この記事では、リスティング広告の費用や運用方法まで紹介しているため、基礎知識を学ぶ際にお役立て頂ければ幸いです。
リスティング広告とは?
リスティング広告とは、検索キーワードに応じて検索結果ページに表示されるテキスト広告です。別名で「検索連動型広告」とも呼ばれます。ユーザーが広告を1回クリックする度に広告費が発生します。
今欲しい物や知りたいことを検索している顕在顧客に広告を配信できるため、成果に繋がりやすい広告です。そのため、さまざまな業種・業態で利用されています。
リスティング広告・PPC広告の違いは?
リスティング広告とPPC広告の違いは「意味」です。
PPC (Pay Per Click) 広告とは、ユーザーが広告を1回クリックする度に広告費が発生する課金形態です。その一方で、リスティング広告は広告の表示方法です。リスティング広告の課金形態はクリック課金のためPPC広告に該当します。つまり、PPC広告にリスティング広告が含まれていると考えるとわかりやすいでしょう。PPC広告には、ディスプレイ広告やSNS広告などもあります。
代表的なリスティング広告媒体
リスティング広告サービスを提供する代表的な媒体にはGoogleとYahoo!があります。GoogleとYahooの違いは「ユーザー層」「提携パートナー数」「表示オプション」「ターゲティング機能」です。
Googleの提携パートナー数は200万社を超えているため幅広い層にアプローチできます。
その一方で、Yahoo!の提携パートナー数は少ないものの、広告掲載基準のガイドラインを策定しています。ブランド価値やメディアの信頼性の担保に取り組んでおり、個人ブログを提供する媒体社と提携していません。つまり、信頼性の高いメディアのみに広告を出せます。
関連記事:『Google広告とYahoo!広告の違いは?2大広告の使い分け方法を解説』
リスティング広告とSEOとの違い
検索結果ページに表示されるリスティング広告とSEOの違いは5つあります。
PPC広告はアクセス獲得までの時間が早いため、すぐに効果を出したい方に向いています。その一方で、中長期で施策を実施したい場合はSEOが向いています。
関連記事:『PPC広告とSEOの違いとは?それぞれのメリットや選び方を解説!』
リスティング広告を活用する4つのメリット
リスティング広告を活用するメリットは4つあります。
購買意欲の高いユーザーにアプローチできる
リスティグ広告はターゲティング設定により「誰に広告を見せるか」を選択できるため、商品やサービスに興味がある可能性が高い人に絞り込んで広告を配信できます。
また、今欲しい物や知りたいことを検索している顕在顧客に広告を配信できます。顕在顧客はニーズが明確になっており購買意欲が高いため、自社サービスがニーズに応えられることを訴求すれば成果に繋がりやすいです。
広告運用データを取得できる
リスティング広告はコンバージョンタグを使用して効果測定を行えます。例えば、ECサイト上で商品を購入すると「ありがとうございました」と表示されるページにコンバージョンタグを設定すれば、どれだけの広告費をかけて何件のお問い合わせを獲得できているかが調べられます。
また、どのようなキーワードでどのような広告文で流入してきた顧客が商品を購入したのかまで把握できるため、広告運用の改善が行いやすいです。
成果に合わせて課金される
リスティング広告は、ユーザーが広告を1回クリックした時点で広告費が発生する広告です。広告を掲載するだけでは広告費は発生せず、ユーザーが広告をクリックした時点で初めて費用が発生します。つまり、広告内容に興味を持ったアクションに繋がる可能性の高いユーザーの獲得に広告費をかけられます。そのため、ムダな広告費をかけたくない方におすすめです。
少額の予算でも運用できる
リスティング広告には最低出稿額は存在せず、少額の予算から始められます。例えば、ネイルサロンでは月額1万円でリスティング広告が運用されています。このように少額でテストマーケティングすることも可能です。自社の予算や都合に合わせて金額を決められるため取り組みやすいです。
リスティング広告の3つのデメリット
リスティング広告にはデメリットも3つあります。
視覚的な訴求ができない
リスティング広告はテキスト広告のため、画像や動画を使用した視覚的な訴求が行えません。テキストだけで顧客を惹きつけなければいけないため、キャッチコピーやコピーライティングなどのライティングスキルを高める必要があります。
継続的な運用が必要となる
リスティング広告は継続的に運用して、データを見ながらPDCAサイクルを回すことで、より成果を出せるようになります。中長期でリスティング広告が配信できるように、ある程度の予算を確保しておかなければいけません。また、中長期で広告を運用するための人件費を用意しておく必要があります。
認知拡大に向かない
リスティング広告は、顕在顧客に広告を配信するものです。そのため、ニーズが明確になっていない潜在顧客へのアプローチを苦手としています。認知拡大を目的としている場合は成果があまり得られないケースがあります。
リスティング広告と相性の良い商材
リスティング広告と相性が良い商材は3つあります。
高単価な商品・サービス
不動産や高級時計など
リピート率が高い商品
サプリメントや化粧品、雑誌など
緊急性が高い商品
鍵の修理やトイレの修理など
リスティング広告のクリック単価の平均相場は50円から1,000円です。そのため、契約すれば利益が見込める高単価な商品やリピート率が高い商品と相性が良いです。また、鍵やトイレの修理など緊急性が伴うサービスは比較・検討期間を置かずに即決されるため、リスティング広告の出稿によりお問い合わせを獲得しやすいです。
掲載順位が決まる仕組み
リスティング広告の掲載順位はオークションで決まります。
オークションに参加している広告のランクを「入札金額×品質スコア=広告ランク」で算定して掲載順位が決まります。つまり、入札金額を上げれば上位表示されるわけではなく、品質スコアも上げなければいけません。
品質スコア
品質スコアとは、ユーザーニーズを満たした広告であるかを1〜10のスコアで示したものです。広告アカウントで品質スコアを確認できるため7以上のスコアを目指しましょう。Googleは品質スコアの算出方法について、以下のように述べています。
品質スコアは、次の 3 つの要素を総合して算出されます。
推定クリック率(推定 CTR): お客様の広告が表示された場合にクリックされる可能性の高さを示します。
広告の関連性: お客様の広告がユーザーの検索の意図と一致する度合いを示します。
ランディング ページの利便性: お客様のランディング ページが、広告をクリックしたユーザーにとってどの程度関連性があり有用であるかを示します。
引用:『Google広告 品質スコア』
そのため、ユーザーニーズを満たしたテキスト広告と遷移先ページを用意するようにしましょう。
入札金額(or 入札単価)
入札単価とは、1回のクリックに最大いくらまで支払ってもいいか設定した金額です。オークションランクを高める確実で即効性がある方法は、入札価格を上げることです。重要なキーワードに予算を集中するなど工夫すれば、掲載順位を高められます。
※自動入札機能を有効にすると、検索結果の最上部や1ページ目に広告が掲載されるように、自動的に入札価格が設定されます。
リスティング広告の始め方
リスティング広告を始めるには4つのステップが必要となります。
STEP1:アカウントを作成する
まずは広告のアカウントを開設しましょう。
広告のアカウント開設時には会社情報とメールアドレスが必要です。また、SMS認証を利用する場合は、スマートフォンも用意しておきましょう。必要情報を入力して、認証とパスワード設定を行えばアカウントを作成できます。
STEP2:キャンペーンを作成する
次にキャンペーンを作成します。キャンペーンとは広告を管理するための単位で、予算や掲載期間などを管理します。例えば、クリスマスセールなど広告配信の期間を設定しておきたい場合は「クリスマスセール」というキャンペーンを作成しておくとよいでしょう。
STEP3:広告グループを作成する
次に広告グループを作ります。広告グループは、このキーワードで検索された場合は、この広告文を表示するために、キーワードと広告をグループ化するものです。キーワードと広告をセットと捉えて、1つにまとめます。
STEP4:広告を作成する
最後にリスティング広告を作成します。広告はタイトルや説明文、リンク先URLなどが該当します。テキストだけで顧客を惹きつけなければいけないため、キャッチコピーやコピーライティングなどを活用して、魅力的な広告文を作成しましょう。
リスティング広告の始め方を詳しく知りたい方は、こちらの記事をお読みください。
関連記事:『リスティング広告を自分で始める方法|初心者向けに画像付きで完全解説』
リスティング広告の費用
リスティング広告は、ユーザーが広告を1回クリックする度に広告費が発生します。クリック単価はオークション制で決定され、業界やキーワードにより変動しますが、平均で50円〜1,000円であることが多いです。
リスティング広告の費用相場について詳しく知りたい方は、下記の記事をお読みください。
関連記事:『リスティング広告の費用相場や費用対効果を高める方法を徹底解説!』
リスティング広告の運用方法
リスティング広告の運用方法には「自社運用」と「代行依頼」の2つの方法があります。
自社で運用する
自社でリスティング広告を運用すれば、スピード感のある運用が行えます。また、リスティング広告に関するノウハウを社内に蓄積できます。運用代行手数料もかからないため、スモールスタートしたい方におすすめです。
しかし、自社でリスティング広告を運用する場合は広告運用の知見が必要になります。
広告代理店に運用を依頼する
広告代理店に依頼することで、プロの知識と経験を活用した広告運用が可能になります。広告代理店は多くの顧客を抱えているため、迅速な対応が難しい場合もありますが、短期間で成果を求める方や、リソースが不足しており広告運用をワンストップで任せたい方には最適です。
リスティング広告の費用対効果を最大化するためのポイント
リスティング広告の費用対効果を最大化するための5つのポイントも押さえておきましょう。
ターゲットオーディエンスの明確化
リスティング広告で成果をあげるために、どのような人に広告を見せたいかを決めましょう。つまり、広告を届けたいターゲットオーディエンスの明確化が大切です。年齢・性別・住んでいる地域・抱えている悩み・ライフイベントなどを明確にしておくことで、どのようなテキスト広告を作れば成果が出せるのか広告戦略を立てやすくなります。
適切なキーワードの選定
リスティング広告で成功するためには、適切なキーワードの選定も重要です。ターゲットオーディエンスを元に顧客となりうるユーザーが検索しそうなキーワードを選びましょう。クリック単価が安く、成果に繋がりやすいようなキーワードを選定することで、顧客獲得単価を下げられます。
適切なキーワードを把握するためには、運用データが欠かせません。そのため、リスティング広告の運用データを蓄積した後にキーワードを見直しましょう。
関連記事:『【リスティング広告編】CPC(クリック単価)高騰の原因と対処方法』
クリック単価の最適化
リスティング広告はキーワードによりクリック単価が変わり、1クリック1,000円と高い場合はCPC(顧客獲得単価)が上がってしまいます。そのため、以下の方法でクリック単価の最適化をしましょう。
- 入札単価を下げる
- キーワード選定の見直し
- 品質スコアを上げる
関連記事:『【リスティング広告編】CPC(クリック単価)高騰の原因と対処方法』
A/Bテストによる継続的な改善
リスティング広告の成果は、広告の文章やキーワード選定で変わります。そのため、広告の文章やキーワード別の効果を調べるためにA/Bテストを試してみましょう。
A/Bテストとは、「広告テキスト」「遷移先URL」「配信スケジュール」などを比較して、どちらの方法が良いのか検証することをいいます。成果に繋がった広告を良い広告とみなし、改善を繰り返すことで多くの成果が得られます。
関連記事:『PPC広告のパフォーマンスを向上させるA/Bテストとは?』
関連記事:『【CVアップ!】リスティング広告を最適化する広告文の作り方』
アドフラウド対策ツールの導入
リスティング広告では、以下のようなアドフラウド被害が発生します。
- 悪意のあるプログラムによるクリック
- 大量のボットによるクリック
- 競合他社による嫌がらせを目的としたクリック
- データセンターやレンタルサーバーからのトラフィック
アドフラウドで広告費を搾取されてしまうと、成果に繋がりにくくなります。そのため、アドフラウド対策ツールを導入してアドフラウドを検知しましょう。
関連記事:『リスティング広告運用で気をつけたいアドフラウド被害!対策方法を紹介!』
まとめ
リスティング広告は、顕在顧客に広告を配信できるため、成果に繋がりやすい広告です。
しかし、キーワードによりクリック単価が変動します。そのため、CPC(顧客獲得単価)を安くしたい場合は、リスティング広告運用の工夫が必要です。
この記事では、リスティング広告の費用対効果を最大化するためのポイントをご紹介したため、ぜひ参考にしてみてください。
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