記事

Google広告のオーディエンス除外で無駄打ちSTOP!費用対効果を最大化する戦略ガイド

Google広告のオーディエンス除外で無駄打ちSTOP!費用対効果を最大化する戦略ガイド

「最近、Google広告のCPA(顧客獲得単価)が悪化している…」
「もしかして、すでにコンバージョンしたユーザーにまで広告を出し続けているのでは?」

企業のWeb広告担当者様の中には、このような課題を感じている方も多いのではないでしょうか。
無駄な広告費を削減し、費用対効果を高めるためには、広告を「誰に配信するか」だけでなく、「誰に配信しないか」という視点が極めて重要になります。

この記事では、Google広告の費用対効果を劇的に改善する「オーディエンス除外」について、基本から具体的な設定手順、さらには応用的な活用法まで網羅的に解説します。

  • オーディエンス除外の基本: 広告の無駄をなくし、成果を高めるための戦略的な設定です。
  • 具体的な除外対象: コンバージョン済みユーザーなど、除外すべき代表的な5つのパターンを解説します。
  • 実践的な設定手順: 初心者でも迷わないよう、実際の管理画面に沿ってステップバイステップで手順を紹介します。

この記事を最後まで読めば、無駄な広告費を確実に削減し、予算を本当に届けるべき未来の顧客に集中投下できるようになります。

\広告費のムダを削減できる/ アドフラウド対策ツール
Spider AF
無料アドフラウド診断はこちら
目次

まずは基本から!Google広告のオーディエンス除外とは?

Google広告のオーディエンス除外とは、特定の条件に合致するユーザーグループ(オーディエンス)を、広告の配信対象から意図的に外す設定のことです。

これは単なるコスト削減のための「守り」の施策ではありません。
広告予算を最も可能性の高い見込み顧客に集中させるための、戦略的な「攻め」の施策と言えます。

オーディエンス除外を適切に活用することで、主に以下の3つのメリットが期待できます。

メリット 具体的な効果
① 無駄な広告費の削減 コンバージョンに至る可能性が低い、あるいはすでに関係性が構築されているユーザーへの配信を停止し、広告予算を最適化します。
② 広告パフォーマンスの向上 広告への関心が薄い層を除外することで、クリック率(CTR)やコンバージョン率(CVR)が改善し、広告の品質スコア向上にも繋がります。
③ ブランドイメージの保護 すでに購入したユーザーにしつこく広告を表示することによる不快感を防ぎ、良好な顧客関係を維持します。

このように、オーディエンス除外は広告運用全体の効率と精度を高めるために不可欠な機能なのです。

【実践編】これを押さえればOK!除外すべきユーザー5選

では、具体的にどのようなユーザーを除外すればよいのでしょうか。
ここでは、多くの広告アカウントで共通して効果を発揮する、代表的な除外ユーザーのパターンを5つご紹介します。

No. 除外すべきオーディエンス 期待できる効果
1 コンバージョン済みユーザー 新規顧客獲得への予算集中、ROAS(広告費用対効果)の最大化
2 自社・関係者のIPアドレス データ計測の精度向上、無駄なクリックの防止
3 採用活動に応募してきたユーザー サービス購入意欲のない層への配信停止、CPA改善
4 明らかにターゲットではないユーザー層 広告の関連性向上、CTRCVRの改善
5 低パフォーマンスのオーディエンス データに基づいた予算の再配分、全体的なパフォーマンス向上

これらのオーディエンスを除外設定するだけで、広告アカウントの成果が大きく改善される可能性があります。
一つずつ見ていきましょう。

1. コンバージョン済みユーザー

最も基本的かつ効果的な除外設定が、「コンバージョン済みユーザー」の除外です。
一度商品を購入したり、資料請求を完了したりしたユーザーに、同じ広告を何度も表示し続けるのは非効率です。

この設定を行うことで、広告予算をまだ顧客になっていない「純粋な新規見込み顧客」に集中させることができます。

ただし、商材によっては例外もあります。
戦略的な判断が求められるため、以下の表を参考にしてください。

除外すべきケース 👎 除外すべきでないケース 👍
  • 高価格帯の単品販売(住宅、車など)
  • 初回限定のサービス(無料トライアルなど)
  • BtoBの資料請求、問い合わせ
  • リピート購入が前提のECサイト(化粧品、食品など)
  • サブスクリプションサービス
  • アップセルやクロスセルの可能性がある商材

自社のビジネスモデルに合わせて、柔軟に設定を検討することが重要です。

2. 自社・関係者のIPアドレス

意外と見落としがちですが、自社の社員やWebサイト制作会社、広告代理店の担当者などが、業務中に広告をクリックしてしまうケースは少なくありません
これらのクリックは成果に繋がらないため、完全な無駄コストとなります。

また、関係者によるアクセスは、レポート上のクリック数やコンバージョン率といったデータを歪ませ、正確な効果測定を妨げる原因にもなります。
あらかじめ関係各所のIPアドレスを特定し、除外設定しておくことを強く推奨します。

【関連記事】Google広告のIPアドレス除外で費用対効果を改善!設定手順から不正クリック対策まで徹底解説

3. 採用活動に応募してきたユーザー

多くの企業が自社サイト内に採用ページを設けています。
求職者が採用情報を閲覧したり、応募フォームからエントリーしたりする行動は、商品やサービスの購入意欲とは直接関係ありません。

採用ページの閲覧者や応募完了ユーザーをオーディエンスリスト化し、広告の配信対象から除外することで、採用目的のユーザーに広告費を投下してしまう事態を防ぎ、CPAの改善に繋がります。

4. 明らかにターゲットではないユーザー層

Google広告では、年齢、性別、世帯年収といった「ユーザー属性」や、特定のトピックへの「興味・関心(アフィニティ)」に基づいてオーディエンスを絞り込めます。
この機能を活用し、自社のターゲットペルソナから明らかに外れる層を除外しましょう。

例えば、高級腕時計など男性向けの高価格帯商品を扱っている場合、経済的に購入が難しい若年層や、興味関心が低いと考えられる特定の女性向けカテゴリのオーディエンスを除外することが考えられます。

5. 低パフォーマンスのオーディエンス

広告運用レポートを定期的に分析し、成果の悪いオーディエンスを除外することも重要です。

例えば、「クリックはされるものの、全くコンバージョンに繋がらない」「他のオーディエンスに比べてCPAが著しく高い」といったセグメントを見つけたら、除外を検討しましょう。
感覚に頼るのではなく、データに基づいて判断することで、より効率的な予算配分が可能になります。

【完全図解】Google広告オーディエンス除外の具体的な設定手順

ここからは、実際にGoogle広告の管理画面でオーディエンスを除外する手順を解説します。
大きく分けて2つのステップで完了します。

STEP1: 除外用オーディエンスリストを作成する(オーディエンスマネージャー)

まず、除外したいユーザーのリストを作成します。
ここでは例として「コンバージョン済みユーザー」のリストを作成する手順を説明します。

1.Google広告の管理画面右の「ツール」から「共有ライブラリ」をクリックし、「オーディエンスマネージャー」をクリックします。

2.「+」ボタンをクリックし、「ウェブサイトを訪問したユーザー」を選びます。

3.リストの条件を設定します。

  • セグメント名: 「コンバージョン済みユーザー」など分かりやすい名前を付けます。
  • セグメントのメンバー: 「Webページを訪問したユーザー」を選択します。
  • アクションの条件: 購入完了ページや問い合わせ完了ページのURLを入力します。

4.「セグメントを作成」をクリックして完了です。

STEP2: 作成したリストをキャンペーン・広告グループに設定する

次に、STEP1で作成したリストを、広告を配信したくないキャンペーンや広告グループに紐付けます。

  1. 左側のメニューから「キャンペーン」→「オーディエンス、キーワード、コンテンツ」→「オーディエンス」をクリックします。
  2. 画面下部の「除外設定を編集」をクリックします。
  3. 「キャンペーン」「広告グループ」をクリックし、除外設定をしたいキャンペーンや広告グループを選択します。
  4. オーディエンス名を検索し、除外したいオーディエンスを選択します。
  5. 「保存」をクリックして設定は完了です。

この手順で、指定したキャンペーンや広告グループから、コンバージョン済みのユーザーへの広告配信が停止されます。

【応用編】キャンペーン別のオーディエンス除外設定のポイント

オーディエンス除外は、キャンペーンの種類によってその特性や設定のポイントが異なります。
より高度な運用を目指すために、キャンペーンごとの違いを理解しておきましょう。

検索広告・ディスプレイ広告・YouTube広告での違い

各キャンペーンの特性と、除外設定で特に重要となるポイントは以下の通りです。

キャンペーン種類 特性 除外設定の主なポイント
検索広告 ユーザーの明確な検索意図に対して広告を表示
  • リマーケティングリストの除外: CV済みユーザーなどを除外し、新規獲得に特化。
  • 除外キーワード: 関連性の低い検索語句を除外し、無駄なクリックを防止。
ディスプレイ広告 Webサイトやアプリの広告枠に画像や動画広告を表示
  • オーディエンス除外: ターゲット外のユーザー層を除外。
  • プレースメント除外: ブランドイメージに合わないサイトや成果の低い配信面を除外。
YouTube広告 YouTubeの動画内外に広告を配信
  • オーディエンス除外: ターゲット外の視聴者層を除外。
  • プレースメント除外: 関連性の低いチャンネルや動画への表示を防ぐ。

このように、キャンペーンの目的に合わせて、オーディエンスだけでなくキーワードやプレースメントといった複数の除外設定を組み合わせることが、成果を最大化する鍵となります。

P-MAXキャンペーンではどう設定する?オーディエンスシグナルとの関係性

P-MAX(Performance Max)キャンペーンは、AIがGoogleの全ての広告枠に自動で配信を最適化する統合型のキャンペーンです。
その特性上、除外設定にもいくつかのポイントがあります。

  • アカウント単位の除外設定が重要: P-MAXではキャンペーン単位での細かい除外が難しいため、アカウント単位の除外キーワードやプレースメント除外設定が適用されます。
  • オーディエンスリストの除外も可能: 既存顧客リストなどをキャンペーンから除外することで、新規顧客の獲得に焦点を当てた配信が可能です。

ここで注意したいのが、「オーディエンスシグナル」と「オーディエンス除外」の違いです。

項目 オーディエンスシグナル オーディエンス除外
目的 AIに「このようなユーザーに配信してほしい」というヒント(正解)を与える 「このようなユーザーには配信しないでほしい」という明確な指示を出す
役割 配信の最適化を加速させるための「ガイド」 無駄な配信を抑制するための「ルール」

P-MAXキャンペーンを成功させるには、AIに良質なヒントを与える「オーディエンスシグナル」と、無駄を削ぎ落とす「オーディエンス除外」の両方を正しく使い分けることが不可欠です。

【関連記事】P-MAXオーディエンスシグナルとは?成果を出すための最強設定&活用ガイド

【独自ノウハウ】手動では防げない「見えない無駄」を削減する最終手段

ここまで解説してきた手動のオーディエンス除外設定は非常に効果的ですが、実はそれだけでは防ぎきれない「見えない無駄」が存在します。
それが、アドフラウド(広告詐欺)です。

アドフラウドとは?年間1,300億円が消える広告費の実態

アドフラウドとは、ボットなどのプログラムによって、広告の表示回数やクリック数を不正に水増しし、広告費を詐取する行為のことです。
日本国内だけでもその被害額は年間1,300億円を超え、デジタル広告費全体の5〜7%が、人間ではない不正なトラフィックによって浪費されていると言われています。

皆さんが日々最適化している広告費の一部も、知らず知らずのうちにこのアドフラウドの餌食になっているかもしれません。
これは、手動のオーディエンス設定だけでは決して防ぐことのできない、深刻な問題です。

【関連記事】アドフラウドとは?広告詐欺・不正広告の種類や仕組み、対策の成功事例を解説

不正クリックを自動除外「Spider AF」で広告効果を最大化

この見えない脅威に対する最も効果的な解決策が、アドフラウド対策ツール「Spider AF」です。

「Spider AF」は、機械学習を駆使して、人間による操作では見分けられない巧妙な不正クリックやボットによるアクセスをリアルタイムで検知します。
そして、不正なIPアドレスや悪質な配信面を自動で特定し、Google広告のIP除外やオーディエンス除外に自動連携され、無駄な広告費の流出を未然に防ぎます。

\広告費のムダを削減できる/ アドフラウド対策ツール
Spider AF
無料アドフラウド診断はこちら

オーディエンス除外で失敗しないための3つの注意点

最後に、オーディエンス除外設定を行う上で陥りがちな失敗を防ぐための注意点を3つご紹介します。

注意点 概要と対策
1. 除外のしすぎによる機会損失 除外設定を厳しくしすぎると、広告の配信量が減り、潜在的な顧客を取りこぼす可能性があります。データに基づいて慎重に判断し、除外による影響を注視しましょう。
2. 定期的な見直しの欠如 市場やユーザーの動向は常に変化します。一度設定して終わりではなく、最低でも月に一度はレポートを確認し、除外リストが最適化されているかを見直しましょう。
3. P-MAX特有の挙動の不理解 P-MAXはAIによる自動最適化が基本です。意図した通りに100%除外されない可能性も理解し、アカウント単位での設定やオーディエンスシグナルとの連携を意識した運用が求められます。

これらのポイントを押さえることで、除外設定のリスクを最小限に抑え、その効果を最大限に引き出すことができます。

まとめ:戦略的な「除外」で、攻めの広告運用を実現しよう

今回は、Google広告の費用対効果を最大化するための「オーディエンス除外」について、その重要性から具体的な設定方法、注意点まで詳しく解説しました。

  • オーディエンス除外は無駄をなくす「守り」と、予算を集中させる「攻め」の戦略
  • 「コンバージョン済みユーザー」など、まずは効果の高い5つのパターンから実践する
  • 管理画面の手順に沿って、除外リストの作成とキャンペーンへの設定を行う
  • P-MAXなどキャンペーンの特性を理解し、応用的な設定にも挑戦する
  • 手動では防げないアドフラウド対策も視野に入れ、広告費を徹底的に最適化する

広告運用において、「誰に配信しないか」を決めることは、「誰に配信するか」を決めることと同じくらい重要です。
この記事を参考に、ぜひ今日から戦略的な「除外」設定を取り入れ、より成果の出る広告運用を実現してください。

\広告費のムダを削減できる/ アドフラウド対策ツール
Spider AF
無料アドフラウド診断はこちら

▶︎▶︎2025年アドフラウド調査レポートを公開しました◀︎◀︎

今回のSpider AFでの調査では2024年の1年間で解析したウェブ広告の41億件以上のクリックのうち、約5.12%にあたる2億1,241万クリックがアドフラウドであることが判明。これはおよそ106億2,066万円(1クリックあたり50円で計算)規模のアドフラウド被害があったと推測しております

他にも新たに検出されたアドフラウド被害事例や、詳細数値が無料でご覧いただけます。

ぜひ以下リンクよりご覧ください。

>>調査レポートの閲覧はこちら<<

SpiderAF
アドフラウド
Spider Labs