アドフラウド対策を広告運用のインフラと考えるセゾンファンデックス。無駄になっている広告費の可視化と媒体費返金の実態とは?
個人・法人向け融資事業及び、不動産金融事業などの事業を展開するセゾンファンデックス。競合が多い金融領域の広告配信はCPCが高く、アドフラウドに分類されるBot等による無駄なクリックにより少なくない広告費が無駄になっていました。
顧客開発部 ストラテジーグループ 課長の永井 宏海氏に、Spider AFを導入するに至った経緯や運用の現状を伺いました。
危機感を覚える国内総被害1,000億超えのアドフラウド
ー貴社の事業について教えてください。
当社はクレディセゾングループの一員として、融資を主軸に事業を展開しています。融資の対象は個人と法人どちらも行っています。
不動産に関わる商材を扱うことが多く、不動産担保ローンや、リースバックなど商材の幅は多岐にわたります。
また業績も直近は好調に推移しており、2022年は18年ぶりにテレビCMを開始し、ブランドを意識しながらもマーケティングとしては規模を拡大していっているフェイズになります。
ーテレビCM再開されたんですね! マーケティングにここから益々、費用とリソースを投入していくフェイズだと思いますが、アドフラウドは何をきっかけに知ったのでしょうか。
貴社が配信しているプレスリリースやレポート、他社の調査などで目にする機会が増えていって具体的な内容は知りました。
元々、言葉自体は知っていましたが、意識して対策していませんでした。しかし世界的に見ても日本はアドフラウドの認識や対策自体が遅れていることを知りました。
国内でも年間で1,000億円以上の広告費がアドフラウド被害に遭っていることなど、徐々にメディアで目にする内容が具体的になってきたこともあり対策を検討していました。
社会的に見てもなんらかの対処をすべき規模にすでになっている問題なのに、自社の状況すら把握できていませんでした。
そのためまずは状況を可視化しようと能動的に情報収集に動きました。
アドフラウド被害の内訳も可視化できる、完全な見える化を実現
ー総被害額が大きいだけに、自社の状況が見えないのは不安になりますよね。一方、そんな中でSpider AFで対策をしようと考えたのは何故なのでしょうか。
アドフラウド対策を検討する上で、Spider AF以外にも検討しました。しかしながら、私が知る限りでは他社のアドフラウド対策ツールは、アドフラウドの明確な定義説明がされておらず、アドフラウド被害の結果を受けとり、それを信頼するほかない状況でした。
またアドフラウドには細かくBotやユーザーエージェントの偽装など、種類があります。
それぞれどれくらい発生しているかはもちろんですが、営業の方と対話した際に、それぞれのアドフラウド種別の詳細を認識し、体系立てて説明いただけたのはSpider AFだけでした。
金額だけで数値を出されたとしても、本当に情報が正しいか判断ができない。状況が見えないものをそもそも可視化しようとしているのに、数値の根拠がないと真偽も確かめられません。
その点、Spider AFでは発生したアドフラウドの詳細もダッシュボードで確認できますし、アドフラウドと判断されたアクセスのログデータも確認できるので透明性が担保されているなと感じました。
ーありがとうございます!見えない問題だからこそしっかりと透明性を担保しております。ちなみに初回のアドフラウドの発生状況見てどのような印象でしたか。
アドフラウド被害状況に関しては、想像以上に発生していて対策の必要性を再認識しました。
6%強の広告費がアドフラウド被害に遭い、成果につながらない広告配信となっていました。
広告予算も増えていく段階であったので、改めてアドフラウドを対策しなければと感じました。
特定媒体の還付金だけでも明確なコストパフォーマンス
ーアドフラウド被害が可視化され、対策の必要性を感じていただけてよかったです。導入後の効果の実感値についてはいかがでしたでしょうか。
アドフラウド率の推移が導入後から1ヶ月で大幅に改善していったことで数値としても効果を実感しています。
またそれ以上に広告媒体からの調整還付金が発生したことでツール費用の採算がそれだけで取れました。
Spider AFで検知できているアドフラウド情報のレポートを媒体社に提出することで、一部の金額が還付される結果となりました。弊社が出稿している主要媒体であったことから、月に広告費が数%還付されるだけでも、かなり事業にインパクトがありました。
ーしっかりとメリットを感じていただけて嬉しいです。元々、還付金についてはご存じだったのでしょうか。
元々、少額ながら調整金として請求から省かれることはありましたが、ここまで大きな金額が戻ってくるとは思っていませんでした。
また還付金申請のための調査依頼フォームはSpider AFを検討するタイミングで紹介されるまでは全く知りませんでした。
ー弊社からお伝えした情報がお役に立ってよかったです。その他、Spider AFをご利用いただいて感じていることはございますでしょうか。
Spider AFの使い心地の部分ではないですが、明確になったのは競合他社からのクリックの多さですね。
こちらに関しては別ツールと組み合わせて確認しているのですが、アドフラウド判定されていたクリックのIPを調べてみると競合他社からのクリックが一部発生していることが判明しました。
アドフラウドはサイト運営社により広告費を不正に得る仕組みやBotからのクリックなどに目が行きがちですが、競合他社からの不適切なクリックを一部把握できるようになったことは大きい成果です。
またSpider AFの運用においても、媒体と自動連携しているので設定後に行うことはほとんどありませんでした。
そのため工数は発生していません。
月に1度だけ還付金申請のために、お取引のある広告代理店にアドフラウドレポートのデータを送付するくらいで本当にインフラ状態で運用できています。
ー様々な価値を感じていただけており、弊社としても非常に嬉しいです!
Spider AFは導入を続けることを毎年検討するツールというよりも、すでに弊社ではあって当たり前の広告運用のインフラとなっています。
アドフラウドはイタチごっこで発生することを弊社としても認識していますので、今後も恒常的に対策を続けて広告費をしっかり守っていきたいなと考えています。
ーこの度はインタビューありがとうございました!